株式会社APAコーポレーション 御中
2013年4月26日
分析・試験報告書
2013年4月2日 にご依頼を受けました分析・試験の結果を添付のとおりご報告いたします。
記
1. 件名:皮膚腐食性試験
被験物質名:umo濃縮溶液
試験番号:STI284
2. 試験結果:別添資料の通りです。
3. 報告書 :最終報告書(和文); 1部
以上
皮膚腐食性試験
Study No.STI284
GLP対象外試験
試験報告書
表題: umo濃縮溶液のウサギの皮膚に対する腐食性試験
試験委託者: 株式会社APAコーポレーション
1.皮膚腐食性/刺激性試験結果
2.試験日程
(1) 皮膚適用日: 2013年4月8日
(2) 観察終了日:2013年4月15日
3.被験物質
(1)名称 : umo濃縮溶液
(2)ロット番号 : UN-546
(3)純度 : 100%
(4)性状 : 無色透明液体
(5)成分 : ケイ酸ナトリウムおよび水
(6)提元 : 株式会社APAコーポレーション
4.試験動物
(1)種、系統、性別 : ウサギ、Kbs:NZW(Healthy)、雄
(2)購入先 : 北山ラベス株式会社
(3)動物入荷日:2013年1月24日
(4)入荷時週齢:13週齢
(5)検疫期間:14日間
(6)適用時週齢:23週齢
(7)供試動物数 : 3匹
(8)適用時体重 : 3025.1g ~3360.8g
(9)個体識別 : ウサギの耳に油性インクで番号を記入。
5.飼育条件
(1)飼育方法 : 前・床面ステンレス網、壁面アルミ製懸垂式ケージ(W590×D636×H430 mm、
日本クレア一社)に1匹ずつ収容し、ケージは2週間に1回の頻度で洗浄・滅菌済
みのものと交換した。
(2)飼料および水 : ウサギ用固形飼料 (LRC4、オリエンタル酵母工業株式会社)約120g/日を、水は自動給水装置(ラボ・エンジニアリング株式会社)を介した水道水を自由摂取させた。
(3)飼育環境 : 温度20~24℃、相対湿度30~70%、照明時間12時間(8時~20時)、換気回数10回
以上/時間に設定した。
6.試験方法(OECD404テストガイドライン1)参考)
(1)適用
①被験物質適用畳:0.5 mL/2.5 cm ×2.5 cm/1箇所
②媒体(媒体量):無し
③適用方法: 背部を刈毛し、被験物質をリント布(日進医療器株式会社) (2.5cm×2.5cm)に含ま
せ、背部皮膚に3分間、1および4時間閉塞適用(3箇所)した。
(2)被験物質除去 : 貼布除去後、水道水を含ませた脱脂綿で適用部位を拭き取り、被験物質を除去
した。
(3)観察時期 : 被験物質除去の1、24、48、72時間および1週間後。
(4)刺激性の判定 : Draizer2)の判定基準(別紙1)に従って観察し、一次刺激指数(P.I.I.)を算出して、
皮膚に対する刺激性を評価した。また、得られた結果からGHS3)における分類
(別紙2)も決定し、 不可逆な反応の有無を判定した。
7.結果
(1)所見 : umo 濃縮溶液(3分間暴露、1時間暴露、4時間暴露)のウサギの皮膚に対する局所反応の
強さは、それぞれ表1、表2および表3に示した。
(2)一次刺激指数(P.I.I) : 3分間暴露 ; 0
1時間暴露 ; 0.1
4時間暴露 : 0.9
(3)最終評価
①Draize2)の判定: 軽度の刺激性あり
②GHS3)の分類: 皮膚腐食性/刺激性の分類に該当せず、区分外
8.文献
1) OECD; Guidelines for testing of chemicals, 404 Acute dermal irritation/corrosion (2002)
2) Draize, J.H., Woodard, G and Calvery, H.O.; J. Pharmacol. Exp. Therap., 82, 377-390 (1944)
3) GHS国連文書:化学品の分類および表示に関する世界調和システム(GHS)
第3部3.2章:皮膚腐食性/刺激性(改訂4版2011年)
9.資料保管
試験に関する資料一式は、報告書作成日より5年間保管する。
承認日: 2013年4月25日
表1 umo濃縮溶液(3分間暴露)のウサギの皮膚に対する局所反応の強さ
一次刺激指数 : 0 (72時間迄の局所反応の強さ(評点)の合計/12)
表2 umo濃縮溶液(1時間暴露)のウサギの皮膚に対する局所反応の強さ
一次刺激指数 : 0.1 (72時間迄の局所反応の強さ(評点)の合計/12)
表3 umo濃縮溶液(4時間暴露)のウサギの皮膚に対する局所反応の強さ
一次刺激指数: 0.9(72時間迄の局所反応の強さ(評点)の合計/12)
最終評価
Draize2)の判定: 軽度の刺激性あり
GHS3)分類 : 皮膚腐食性/刺激性の分類に該当せず、区分外
写真1 被験物質除去72時間後(動物番号 1)
①umo 濃縮溶液(3分間暴露)
②umo 濃縮溶液(1時間暴露)
③umo 濃縮溶液(4時間暴露)
別紙1 皮膚刺激性試験の評価方法(Draize2)判定)
1.皮膚の刺激性試験における局所反応の判定基準
2.Draize2)の方法をもとにした評価
(1) 一次刺激指数をDraize2)の原著を参考に以下の方法で算出する。
一次刺激指数(P.I.I.)=除去後72時間後迄の総点/適用部位×観察回数(4)×動物数
(2) 一次刺激指数(P.I.I.)の評価
なお、不可逆的な組織の損傷(びらん、潰瘍、出血性痂皮、変色、瘢痕等の反応)、
または、通常2週間後の観察において回復性が無い場合には腐食性(C)と判定する。
(注) P.I.I.=Primary Irritation Index
別紙2 GHS3)の皮膚腐食性/刺激性の分類
1. 皮膚腐食性の区分
3.皮膚腐食性の細区分
2.皮膚刺激性の区分
※上記のいずれの区分にも分類されない場合は区分外とする。