市販のむぎ焼酎にウモ濃縮溶液を配合し、以下の味分析試験を行いました。
●試験検体
・検体1:むぎ焼酎(配合なし)
・検体2:むぎ焼酎(ウモ濃縮溶液配合)
<※むぎ焼酎の原材料は大麦、大麦麹です。アルコール25度>
<※ウモ濃縮溶液は30滴(約0.8ml)配合。>
●試験方法
検体を測定用容器に入れ、静置したものを測定用試料とした。
●測定機器
インテリジェントセンサーテクノロジー社製味覚センサー(SA402B)
●試験結果
検体1「むぎ焼酎(配合なし)」を比較検体とした際の、
検体2「むぎ焼酎(ウモ濃縮溶液配合)」の分析結果は以下の通り。
(※詳細は右記のレーダーチャート拡大図を参照)
【旨味コク】
数値に差は無し。
【塩味】【旨味】
ウモ濃縮溶液を配合したむぎ焼酎が、塩味・旨味が増した。
【苦味雑味】
ウモ濃縮溶液を配合したむぎ焼酎が、苦味雑味が大きく数値が増した。
【酸味】【渋味刺激】【苦味】【渋味】
今回の試料からは検出値に達しなかったため報告書には記載なし。
数値に大きな違いがみられたのは【苦味雑味】です。
【塩味】【旨味】
塩味:サンプル間差が「2.0」差
旨味:サンプル間差が「4.0」差
→ウモを配合した方が、塩味と旨味が増している。
試験で使用されている測定機器の開発者が日本全国の色々な焼酎を調べた実験データをまとめた参考資料によると、熊本国税局酒類鑑評会で受賞した焼酎は『酸味を抑え、旨味に富む』という測定結果が出ているとのことです。
【苦味雑味】
サンプル間差が「10.0」差
→ウモを配合した方が、苦味雑味が大きく増している。
「苦味雑味」は口に入れた瞬間に感じる“先味(さきあじ)”という味覚に分類されます。反対に口に含んだ後に広がって残る味を“後味(あとあじ)”といいます。
今回の測定結果によりウモ配合の焼酎の「苦味雑味」の項目数値が高いため、口に入れた瞬間に感じる味覚(先味)がウモを配合している焼酎の方が感じると言えます。通常食品はいつまでも口の中に後味が残るのは嫌悪される傾向にあります。
※補足※サンプル間差が「0.5」より小さい場合は人が感じるほどの味の差ではないと解釈されます。サンプル間差が「0.5」の時、すべての人が感じる訳ではありませんが味に敏感な人については味に違いを感じる場合があります。