第 309070332-003号
2009年(平成21年)08月26日
試験報告書
依頼者 A・P・Aコーポレーション
検体 水溶性珪素 umoミクロンパウダー
表題 雌マウスを用いた急性経口毒性試験
2009年(平成21年)07月10日当センターに提出された
上記検体について試験した結果は次のとおりです。
財団法人
日本食品分析センター
東京本部 〒151-0062 東京都渋谷区元代々木町52番1号
大阪支所 〒564-0051 大阪府吹田市豊津町3番1号
名古屋支所 〒460-0011 名古屋市中区大須4丁目5番13号
九州支所 〒812-0034 福岡市博多区下呉服町1番12号
多摩研究所 〒206-0025 東京都多摩市永山6丁目11番10号
千歳研究所 〒066-0052 北海道千歳市文京2丁目3番
彩都研究所 〒567-0085 大阪府茨木市彩都あさぎ7丁目4番41号
本報告書を他に掲載するときは当センターの承認を受けて下さい。
雄マウスを用いた急性経口毒性試験
要約
水溶性珪素 umoミクロンパウダーを検体として,雌マウスを用いた急性経口毒性試験(限度試験)を行った。試験群には2,000 mg/kgの用量の検体を,対照群には溶媒対照として注射用水を雌マウスに単回経口投与し,14日間観察を行った。その結果,観察期間中に異常及び死亡例は認められなかった。このことから,検体のマウスにおける単回経口投与によるLD50値は,雌では2,000mg/kg以上であるものと考えられた。
依頼者
A・P・Aコーポレーション
検体
水溶性珪素 umoミクロンパウダー
試験期間
2009年07月10日~2009年08月26日
試験実施施設
財団法人 日本食品分析センター 多摩研究所
東京都多摩市永山6丁目11番10号
試験責任者
財団法人 日本食品分析センター 多摩研究所
安全性試験部 安全性試験課
川本 康晴
試験実施者
永井 武 , 鈴木 美そら , 伏見 啓
財団法人日本食品分析センター
第 309070332-003 号 page 2/3
1 試験目的
検体について,雌マウスにおける急性経口毒性を調べる。
2 検体
水溶性珪素 umoミクロンパウダー
性状:灰色の粉末
3 試験液の調製
検体を注射用水で懸濁し, 100 mg/mLの試験液を調製した。
4 試験動物
5週齢のICR系雌マウスを日本エスエルシー株式会社から購入し,約1週間の予備飼育を行って一般状態に異常のないことを確認した後,試験に使用した。試験動物はポリカーボネート製ケージに各5匹収容し,室温23℃±2℃, 照明時間12時間/日に設定した飼育室において飼育した。飼料[マウス,ラット用固型飼料;ラボMRストック,日本農産工業株式会社]及び飲料水(水道水)は自由に摂取させた。
5 試験方法
検体投与用量として2,000 mg/kgを投与する試験群及び溶媒対照として注射用水を投与する対照群を設定し,各群につきそれぞれ5匹を用いた。投与前に約4時間試験動物を絶食させた。体重を測定した後,試験群には試験液,対照群には注射用水をそれぞれ20 mL/kgの投与容量で胃ゾンデを用いて強制単回経口投与した。観察期間は14日間とし,投与日は頻回,翌日から1日1回の観察を行った。投与後7及び 14日に体重を測定し, t-検定により有意水準5%で群間の比較を行った。観察期間終了時に 動物すべてを剖検した。
財団法人
日本食品分析センター
6 試験結果
1) 死亡例
いずれの投与群においても,観察期間中に死亡例は認められなかった。
2) 一般状態
いずれの投与群においても,観察期間中に異常は見られなかった。
3) 体重変化(表-1)
投与後7及び14日の体重測定において,試験群は対照群と比べ体重値に差は見られなかった。
4) 剖検所見
観察期間終了時の剖検では,すべての試験動物に異常は見られなかった。
7 考察
検体について,雌マウスを用いた急性経口毒性試験(限度試験)を実施した。検体を2,000 mg/kgの用量で単回経口投与した結果,観察期間中に異常及び死亡例は認められなかった。したがって、検体のマウスにおける単回経口投与によるLD50値は,雌では 2,000 mg/kg以上であるものと考えられた。
8 参考文献
・OECD Guidelines for the Testing of Chemicals 420 (2001).
表-1 体重変化
体重は平均値±標準偏差で表した(単位:g)。
括弧内に動物数を示した。
以上
財団法人日本食品分析センター