電子スピン共鳴 (ESR) 法を用いた
各種活性酸素種に対する水溶性珪素「umo®」の消去能測定
平成26年1月
業務監督責任者 前田泰一
測定資任者 神奈川歯科大学大学院 李 昌一 教授
測定者 神奈川歯科大学大学院 吉野文彦
1. 測定目的
水溶性珪素「umo®」が有する各種活性酸素種に対する消去能を、電子スピン共鳴 (ESR) 法により測定を行う。
2. 対象活性酸素種
1. スーパーオキシド
2. ヒドロキシルラジカル
3. 一重項酸索
3. サンプル
1. umo®濃縮溶液
3.1 サンプル調製
濃度依存的消去活性測定のため超純水を用いてサンプルを希釈し最終的に以下のストック溶液を作
成しました。
1. サンプル原液
2. 10倍希釈
3. 100倍希釈
4. 活性酸素スピントラップ試薬【捕捉剤】
1. スーパーオキシド・ヒドロキシルラジカルトラップ剤: CYPMPO:5-(2,2-dimethyl-1,3-propoxy
cyclophosphoryl)-5-methyl-1-pyrroline-oxide, ラジカルリサーチ
2. 一重項酸素トラップ剤: 4-OH-TEMP:2,2,6,6-tetramethyl-4-piperidinol, アルドリッチ
5. その他実験試薬
1. PBS: Phosphate Buffer Saline pH7.2, GIBCO/Invitrogen
2. Rose Bengal, 和光純薬
3. 過酸化水素, 和光純薬
4. 二酸化チタン(アナターゼ型),和光純薬
6. 電子スピン共鳴(以下ESR) 測定条件
1. 過酸化水素の光分解作用を用い以下のプロコールによりヒドロキシルラジカルに対する抗酸化評価
を行いました。
PBS 140μl
CYPMPO 20μl (最終濃度 1.0 mM)
サンプル 20μl(最終濃度 ストック溶液の10倍希釈)
H2O2 20μl (最終濃度 100 mM)
UV (100 mW, 10 sec) 照射後にESR測定
2. 二酸化チタン光触媒作用を用い以下のプロコールによりスーパーオキシドアニオンラジカルに対す
る抗酸化評価を行いました。
PBS 120μl
TiO2 20μl(最終濃度 0.30 wt%) CYPMPO
CYPMPO 20μl (最終濃度 5.0 mM)
サンプル 20μl (最終濃度 ストック溶液の10倍希釈)
H2O2 20μl (最終濃度 3.0%)
UV (50 mW, 1.0 min) 照射後 ESR測定
3. 色素励起反応を用い以下のプロコールにより一重項酸素に対する抗酸化評価を行いました。
PBS 700μl
Rose Bengal 100μl (最終濃度 50μM)
4-OH-TEMP 100μl (最終濃度 100 mM)
サンプル 100μl (最終濃度 ストック溶液の10倍希釈)
光照射 18000 lux, 1分
光照射終了1分後に ESR測定
○スーパーオキシドに対する消去作用
*口で囲ったシグナル強度から消去率を算出しました。
○ヒドロキシルラジカルに対する消去作用
* 口で囲ったシグナル強度から消去率を算出しました。
○一重項酸素に対する消去作用
* 口で囲ったシグナル強度から消去率を算出しました。
○ケイ素自体の光触媒作用の可能性の検討
1. 測定目的
水溶性珪素「umo®」が有する光触媒作用の検討を,電子スピン共鳴(ESR)法により測定を行う。
2. 対象活性酸素種
1. ヒドロキシルラジカル
3. サンプル
1. umo®濃縮溶液
4. 活性酸素スピントラップ試薬【捕捉剤】
1. ヒドロキシルラジカルトラップ剤: CYPMPO: 5-(2,2-dimethyl-1,3-propoxy cyclophosphoryl)-5-methyl-
1-pyrroline-oxide, ラジカルリサーチ
5. その他実験試薬
1. PBS: Phosphate Buffer Saline pH7.2, GIBCO/Invitrogen
6. 電子スピン共鳴(以下 ESR) 測定条件
1. 過酸化水素の光分解作用を用い以下のプロコールによりヒドロキシルラジカルに対する抗酸化評価
を行いました。
PBS 160μl
CYPMPO 20μl (最終濃度 1.0 mM)
umo® 20μl (最終濃度 ストック溶液の10倍希釈)
UV (100 mW, 10 sec) 照射後にESR測定
7. 結果
umo®自体に光触媒作用は認められませんでした。
